「浴室の換気扇から変な音がする…」
「最近、湿気がこもりやすくなった…」
そろそろ交換時期かな?と思っても、いざ依頼するとなると「浴室換気扇交換って、結局どこに頼むのが一番いいの?」と迷いますよね。
正直なところ、電気工事のプロである私でさえ、「この業者が絶対に正解!」と断言するのは難しいです。実際に工事をしてもらわないと、本当に丁寧で確実な仕事をしてくれるか、分からない部分もあります。
ただ、依頼先を選ぶ判断材料はあります。それは、最初の問い合わせから見積もりまでのやり取りです
- こちらの状況や質問に、丁寧で分かりやすく答えてくれるか?
- 提示された見積もり金額や内容に納得できるか?
結局のところ、このプロセスで「信頼できそうだな」と感じられるかどうかが、大きなポイントになります。
とはいえ、依頼先の候補となる業者の種類(電気工事業者、ホームセンター、リフォーム会社など)には、それぞれの特徴や傾向があります。
このページでは、まず主な依頼先の特徴とメリット・デメリットを比較し、その上で、費用や依頼の流れ、費用を抑えるポイントなどを解説していきます。「どこに頼むか」を決めるための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
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まずは知っておきたい『浴室換気扇交換』とはどんな工事?
一言で「浴室換気扇交換」と言っても、実は工事の内容は様々です。
ユニットバスの天井に点検口があり、浴室だけを換気する単独換気扇を交換するような、比較的シンプルな工事もあれば、
- 古い建物で天井点検口がない浴室に設置された換気扇の交換
- マンションなどで多い、天井裏に設置された中間ダクトファンの交換
など、設置状況によっては手間や時間がかかる複雑な工事もあります。
さらに、単に新しい換気扇に取り替えるだけで解決するとは限りません。
- 長年の湿気でアルミダクトが劣化し、穴が開いている(→ダクト交換が必要)
- 屋外の排気口がホコリで完全に詰まっている(→清掃が必要)
といったケースも多く、換気扇本体だけでなく、空気の通り道全体の問題に対処しないと、換気能力が十分に回復しないこともよくあります。
このように、浴室換気扇交換は、状況によって工事内容や必要な作業が変わってくることを、まずは知っておきましょう。
具体的な工事内容のイメージが湧いたところで、次は気になる費用についてです。 戸建てやマンション、換気扇のタイプによって費用がどう変わるのか、実際の施工事例を交えた詳しい浴室換気扇交換の費用解説は下記のページをご覧ください。
さらに、換気扇本体の交換だけでなく、お住まいの状況によってはアルミダクトの交換や排気口の清掃といった「追加工事」が必要になることもあります。どのような場合にこうした追加費用が発生し、それぞれどれくらいの費用がかかるのか、具体的な事例を写真付きで詳しく知りたい方は、こちらの解説も併せてご覧ください。
浴室換気扇交換はどこに頼める?
浴室換気扇の交換を依頼できる窓口はいくつか考えられますが、実は、どの窓口に依頼しても、最終的に実際の工事を担当するのは電気工事業者であるケースがほとんどです。そのため、浴室換気扇のみ交換したい場合は、電気工事業者に直接依頼することで、話がスムーズに進み、中間マージンもないため費用を抑えられ、結果的に迅速な対応が期待できることが多いと言えるでしょう。
では、それぞれの依頼先の特徴を具体的に見ていきましょう。
電気工事業者
地域に根差した電気工事業者や、換気設備工事を専門に行う業者です。
メリット
- 専門知識と技術力が高い
電気工事と換気設備のプロ。確実で安全な施工が期待できます。 -
話が早く、対応がスムーズ
電話やメール、写真確認で概算見積もりや工事日程調整が進むことが多く、スピーディーです。 -
中間マージンがなく適正価格
直接施工のため、費用を抑えられる可能性が高いです。 -
料金体系が明確な場合も
ホームページ等で料金表を公開している業者もあり、安心感があります。
メリット
- 信頼できる業者を自分で探す必要がある。
ホームセンター
換気扇を取り扱っているホームセンターの多くは、交換工事の依頼も受け付けています。しかし、全ての店舗で浴室換気扇の交換サービスを提供しているわけではありませんので、お近くの店舗で対応可能かどうか、リフォームカウンターやサービスカウンターで事前に確認しておくと良いでしょう。工事費用は良心的ですが、難易度の高い工事は断られることがあります。
メリット
- 工事費用は良心的な価格です。
メリット
- 店舗スタッフは専門家ではないので、換気扇や電気工事の詳細な知識は期待できず、「業者を派遣します」という対応になりがちです。
- 一般的に「店舗受付 → 下請け業者から連絡 → 業者による現地調査・見積もり → 後日工事」という流れで、完了までに時間がかかります。
工務店・建築会社
地域に根差した工務店や、家を新築した際の建築会社なども、依頼先の候補として考えられます。
これらの会社の強みは、家全体の構造を理解していたり、複数の専門業者(大工、電気、水道、内装など)が関わる大規模なリフォームや新築工事において、全体の仕様決定や工程管理、業者間の調整を行う点にあります。
しかし、浴室換気扇の交換という、電気工事のみで完結する比較的小規模な工事の場合、話は少し異なります。
- 多くの場合、工務店や建築会社も、実際の電気工事は提携している電気工事業者に依頼することがほとんどです。
- 中間マージンが発生しやすい
そのため、電気工事業者に直接依頼する場合と比較して、中間マージンが上乗せされ、費用が割高になる傾向があります。 - 専門性は限定的
換気扇の機種選定や電気工事そのものの専門知識は、直接施工する電気工事業者の方が高いのが一般的です。
もちろん、「家を建ててもらった付き合いで、小さな修繕も全てお願いしている」といった関係性があれば、相談しやすいというメリットはあるでしょう。しかし、純粋に「浴室換気扇の交換だけ」を依頼したいのであれば、費用や専門性、スピードの面で、工務店や建築会社に依頼するメリットは少ないかもしれません。
浴室換気扇交換の費用は?電気工事業者とホームセンターで比較
ここでは、戸建ての天井に設置されることが多い一般的なサイズ(開口寸法17cm角など)の浴室換気扇を、パナソニック製の人気機種「FY-17C8」へ交換する場合を例に、「電気工事業者に直接依頼した場合」と「ホームセンターに依頼した場合」の工事費用を比較してご紹介します。ホームセンターの価格情報は、私が実際にサービスカウンターで確認したものです。
浴室換気扇の交換では、本体交換だけでなく、アルミダクトの腐食による交換や、排気口のホコリ詰まりによる清掃など、追加工事が必要になるケースが少なくありません。これらの追加工事が発生すると、当然ながら総費用も変わってきます。今回の比較は、あくまで基本的な交換工事のみの場合とお考えいただき、追加工事の可能性については別途考慮が必要です。
(20年程前の戸建てで、最も多いサイズ)

電気工事業者に直接依頼した場合の費用例
地元の電気工事専門業者に直接依頼した場合、以下のような費用内訳で、総額が明確に提示されることが多いのが特徴です。
- 換気扇本体(パナソニック FY-17C8)
8,800円 - 標準交換工事費:
13,200円 - 既存換気扇撤去・処分費:
2,200円
合計24,200円(税込)が総額となります。
※上記は標準的な交換工事の場合です。ダクトの劣化による交換や、排気口の詰まり解消などが必要な場合は、別途追加費用が発生します。専門業者であれば、見積もり時にこれらの可能性についても説明があることが多いです。
ホームセンターに依頼した場合の費用例
次に、代表的なホームセンターのケースを見てみましょう。
ホームセンター コメリの場合
コメリでは浴室換気扇交換工事に対応しています。ただし、「工事費用はプラスαがあり、詳細は現地調査後」とのことで、初期提示額だけでは総額が確定しません。 なお、パイプファン(壁付けの簡易なタイプ)の交換は10,000円~、今回のような天井埋込換気扇は13,800円~(+α)とのことでした。
- 換気扇本体(パナソニック FY-17C8)
8,480円 - 標準交換工事費:
13,800円+α - 既存換気扇撤去・処分費:
別途
合計22,280円+α+処分費が総額となります。
ホームセンター カインズの場合
ホームセンターカインズでも浴室換気扇交換工事に対応しております。ただし、工事費用はプラスαがあり、詳細は現地調査後とのことでした。
- 換気扇本体(パナソニック FY-17C8)
9,800円 - 標準交換工事費:
13,000円+α - 既存換気扇撤去・処分費:
別途
合計22,800円+α+処分費が総額となります。
ホームセンターコーナンの場合
コーナンでは換気扇本体の販売はしていましたが、私が確認した店舗では、レンジフードの交換は行いますが、浴室換気扇の交換工事には対応していませんでした。
ホームセンターでの費用比較の注意点
ご覧いただいたように、ホームセンターの場合、換気扇本体の価格は電気工事業者と大きく変わらないか、むしろ若干安い場合もあります。しかし、工事費に「+α」と記載されていたり、「処分費別途」となっている点が重要です。 これは、多くの場合、ホームセンターが実際の工事を下請けの電気工事業者に委託しており、その下請け業者が現地調査を行って初めて正確な工事費や追加費用の有無が確定するためです。そのため、最初に提示される金額だけを見て「安い」と判断するのは早計かもしれません。 最終的な総額がいくらになるのか、追加費用が発生する可能性はあるのか、見積もりのための現地調査は無料なのか、といった点をしっかりと確認することが、ホームセンターに依頼する際には特に大切になります。
そして、これはホームセンターに限ったことではありません。一般的に、お客様と実際に工事を行う電気工事士との間に別の会社や担当者が介在する場合、あるいは窓口の担当者に電気工事の専門知識が十分でない場合には、同様に費用の不透明さや確認の手間が生じやすい傾向があると言えるでしょう。
浴室換気扇交換の費用を賢く抑える2つの実践的ポイント
浴室換気扇の交換費用、できるなら少しでも賢く抑えたいですよね。ここでは、単に「安い業者を探す」といった表面的な話ではなく、電気工事のプロの視点から、実際に費用を抑えるために役立つ、より具体的で実践的な2つのポイントをご紹介します。
ポイント1:まずは既存機種の「後継品」を選定する
現在お使いの換気扇に、メーカーが後継機種として推奨している製品があれば、それを選ぶのが最も基本的な費用抑制策です。
なぜ後継品が良いのか?
設置寸法の互換性: 後継品は、既存の換気扇と取り付けに必要な天井の開口寸法やダクトの接続位置が同じか、あるいはごく簡単な調整で済むように設計されていることがほとんどです。
追加工事のリスク低減: これにより、天井の開口を広げたり、ダクトを大幅に加工したりといった追加工事が発生するリスクを最小限に抑えられます。
結果的に工事費を抑えられる: 追加工事が不要であれば、基本的な交換工事費だけで済むため、総額費用を抑えることに繋がります。
ご自宅の換気扇の品番(本体のラベルなどに記載されています)を控え、メーカーのウェブサイトで調べるか、業者に相談して後継品を確認してもらいましょう。もし後継品が見つからない場合でも、同等サイズで適合する機種を専門業者なら提案できます。
ポイント2:住宅設備メーカー品から「電機メーカー品」への変更も検討
浴室換気扇には、パナソニックや三菱電機、東芝といった「電機メーカー」が製造・販売している製品と、LIXIL(リクシル)やTOTO、タカラスタンダードといった「住宅設備メーカー」が販売している製品があります。
住宅設備メーカー品の特性
- システムバス全体のデザインと統一されたおしゃれなパネルデザインが採用されていることが多いです。
- ただし、多くの場合、換気扇本体は電機メーカーからのOEM供給品(相手先ブランド供給品)であり、住宅設備メーカーのブランド名で販売されています。
- そのため、同等性能の電機メーカーの汎用機種と比較して、本体価格が割高になる傾向があります。
電機メーカー品への変更メリット
- もし、換気扇のパネルデザインに強いこだわりがないのであれば、同等性能の電機メーカーの汎用機種に変更することで、換気扇本体の費用を数千円~1万円以上抑えられる可能性があります。
- 電機メーカー品は流通量も多く、機種の選択肢も豊富です。
注意点
メーカーを変更する場合、本体サイズやダクト径、電気容量などが既存のものと適合するかをしっかり確認する必要があります。この判断は専門知識が必要ですので、必ず経験豊富な電気工事業者に相談し、適切な機種を選定してもらいましょう。
これらのポイントを押さえて、賢く、そして安心して浴室換気扇の交換工事を依頼しましょう。
まとめ:後悔しない!納得のいく浴室換気扇交換のために
浴室の換気扇交換、どこに頼むべきか、様々な情報をお伝えしてきました。 改めて、後悔しない依頼先選びのための重要なポイントを振り返ってみましょう。
1. 依頼先の「仕組み」を理解する重要性
このページで見てきたように、浴室換気扇の交換を依頼できる窓口は複数ありますが、その「仕組み」は異なります。
- 電気工事業者に直接依頼する場合は、専門知識を持つプロと直接やり取りができ、中間マージンがないため費用面でもメリットが出やすい傾向があります。対応もスピーディーなことが多いでしょう。
- 一方、ホームセンターや一部の工務店・リフォーム会社などは、受付窓口となり、実際の工事は下請けの電気工事業者が行うケースが一般的です。手軽に相談できる反面、費用に中間マージンが上乗せされたり、現地調査や工事までに時間がかかったりする傾向があります。
2. 費用は「総額」と「透明性」で比較する
提示された金額が「一見安く見える」としても、それが最終的な総額とは限りません。
- 換気扇本体代、工事費、出張費、処分費などが全て含まれているか。
- 追加工事(ダクト交換、排気口清掃など)が発生する可能性について、事前に誠実な説明があるか。
これらの点をしっかりと確認し、最終的に支払う総額と、その内訳の明確さで比較することが重要です。
3. 賢い機種選びも費用に影響
- 既存機種と同じ仕様(大きさ、能力)の「後継品」を選ぶ。
- 浴室全体のデザインに強いこだわりがなければ、高価な住宅設備メーカー品ではなく、同等性能のパナソニックや三菱電機などの「電機メーカー品」を選ぶ、といった工夫も有効です。
4. 最終的には「信頼できる担当者・業者か」が鍵
- あなたの状況や質問に対して、丁寧で分かりやすい説明をしてくれるか。
- 見積もりの内容や金額に納得感があるか。
- 専門家としての誠実さや経験を感じられるか。
といった点を、ご自身の目でしっかりと見極めることが何よりも大切です。
多くの場合、信頼できる地元の電気工事業者に直接相談することが、費用、工事の質、対応のスピード、そして何よりも「安心感」という面で、最もバランスの取れた選択となる可能性が高いと言えるでしょう。
このページが、あなたが最適な浴室換気扇の交換業者を見つけるための一助となれば幸いです。 快適で安心なバスタイムを取り戻すために、納得のいく業者選びをしてくださいね。
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電気工事施行管理20年の経験
保有資格:第一種電気工事士、1級電気施行管理技士。
電気工事の経験20年、独立後は自力で作成したホームページ集客のみで法人設立後も3年間黒字を維持。